人の「逆を張る」
フリーランス。
本日のテーマ選定のための導入部分を考える為に、
『フリーランス』でググってみたのですが、
フリーランスについて、このような説明を目にしました。
『フリーランスとは、会社や団体などに所属せず、
仕事に応じて自由に契約する人のことです。
おもにライターやカメラマン、デザイナー、プログラマーなどの職種において、
個人で仕事をしている人のことを指すことが多く、
自分の才覚などで仕事をしている人といえるでしょう。』
自分の才覚などで仕事をしている人とは、
どのような人なのでしょうか?
秀でた何かがある人なのでしょうか?
その一つとして、技術が挙げられるかもしれません。
スタイリッシュな妄想。
エセインフルエンサー界隈に影響を受けている、
養分候補のイメージを思い浮かべると、
こんなTweetがピッタリと感じます。
スタバ マックブック 足を組む 意識高い役
— くらうりー@アンテナショップブロガー (@crowley_sasuke) 2020年4月17日
エセインフルエンサーもMacBookを推してますからな・・・
しかし、エンジニア経験者達は違ったことを言っております。
もし近くにヨドバシカメラがないならアマゾンで買っちゃいな。中古のワークステーションなんか最強のスペックと安定の速度だぜ。https://t.co/LuYI42x2Oa
— 岩田 武 (@CsRe_Public) 2020年6月20日
ラップトップPCは辞めとけ、スタバでドヤっても誰も見てくれないから。
『ラップトップPCは辞めとけ、
スタバでドヤっても誰も見てくれないから。』
人は基本的に他人には興味ありませんからね。
エセインフルエンサーの中身の無い発信に影響を受けて、
スタバでMacBookを開いて、
プログラミングなんていうスタイリッシュな、
妄想をしてるのでしょう。
プログラマーと幻想。
エセインフルエンサーによる印象操作によって、
スタイリッシュにノートパソコンをカタカタ、
なんていう幻想を抱いている養分は多くいると思います。
まつもとゆきひろさんの記事がヒットします。
導入部分にて、才覚の一つとして技術を挙げましたが、その技術について、
まつもとさんは、
『技術だけで生きるというのは幻想である』
とおっしゃっています。
会社などに所属をする前提でのお話ではありますが、
プログラマーに限らず、エンジニアとして年を重ねれば、
現場だけではなく、プロジェクトのリーダーなど、
マネジメントに関わることが多くなってくるでしょう。
しかし、多くのエンジニアは出来ればマネジメントには、
関わりたくないと思うかもしれません。
そこで、「技術だけで~」と言いがちになるわけです。
そのことについてまつもとさんは、
『けれども、マネジメントの方へ行かないからといって
「技術だけで」生きているかというと、必ずしもそうではない。
設計するためには使う人が何を求めているか把握する必要があるし、
効率よく問題解決する方法を考えられる必要もある。』
マネジメントに関わらないとしても、何かを設計する時には、
使う人の求めることを理解しないといけないですし、
効率的に進めるための方法を見出すことも必要となります。
『分からないことがあったら調べるための能力だったり、
誰かに相談するためのコネクションだったりがあることも
信頼につながりますし、普段から勉強して得た知識量や、
痛い目に遭った経験が重宝されることもあるかもしれない。』
情報収集能力や、人脈、人生経験や知識量などは、
人材としての評価の一つになり得ます。
それらは、『技術』とは簡単には言えないものですよね?
優秀なエンジニアの特質。
まつもとさんはこのようにおっしゃっています。
『日本語で「技術」という言葉を使う時には、
あるプログラミング言語を使うか使わないかとか、
コンピュータに直結するようなことを連想しますが、
ソフトウエア開発はそこだけでは終わらない。
優秀なエンジニアの特質だと思うんです。』
優秀なエンジニアとは、技術だけでは判断できず、
技術に付随した、知識や経験などが備わっているということだと思います。
『なので「技術だけで~」と言いたくなる気持ちはすごく分かるんですよ。
ただ、それがキャッチフレーズのようになると
かなり危険ではないかと思ったんです。
マネジャーにならないでモノづくりに専念するという時に必要な、
かなりの大部分を落としてしまうような気がしたので。』
技術だけに集中してしまうと、
『モノづくりに専念するという時に必要な、
かなりの大部分を落としてしまう』
ということになってしまうかもしれないということです。
3つの必要なこと。
まつもとさんは、モノづくりに直接関わる形で生き残る為に必要な素養として、
3つの必要なことを挙げておられます。
①自分が作ったモノがどんな影響を与えるかを想像できる力
『「このソフトを使ったらユーザーの仕事なり生活なりが
こんなにも良くなるに違いない」と思うからこそ、
ソフトを作るわけです。このイマジネーションの能力こそが、
エンジニアとして一番大事な力だと思いますね。』
エセプログラミング界隈では聞かれないような言葉なんですが・・・
人の為に何かを作って、それがどのような影響を与えるのかという
想像力は本当に大切だと思います。
『世の中の多くのエンジニアは残念ながら、
上司やお客さんから言われた通りに部品を作って、
それを組み込んでいくという働き方になりがちですが、
ある程度より上のレベルになるには、それだけでは十分ではありません。
自分が作ったものの影響力、時には世界的なインパクトも含めて、
未来を想像できる力がけっこう大事だと思います。』
人から言われたことだけをやるというのはとても簡単なことで、
それ以上のことを自分で考えてやらなければ、
高いレベルには到達できないということですね。
②新しいことを学んで自分で問題を解決する力
『新しい技術はどんどん出てきます。
そうした中で、「私の強みはこの技術だから、これしかやりません」
ではうまくいかないことの方が多いです。
必要に応じて新しいものを学び、
発生した問題を自ら解決していく姿勢が必要だと思います。
ソフトウエア開発のかなりの部分は問題解決ですから、
そのために学び、実践していくことが重要なのは当然です。
ここで他の人に頼っているようでは、
最終的に「あなたはいりません」となってしまう。
生き残っていくには必要な能力でしょう。』
エンジニアの技術習得には終わりはありません。
自分の限界を決めてしまえば、
いつかは『必要ない』と言われてしまうかもしれません。
常に学び、実践していくことが大切ですね。
③コンピュータサイエンスに関する体系的で基礎的な知識
『日々新しい技術は出てきますが、それは計算速度が速くなったとか、
ネットワークが太くなったとかいった状況の変化によって、
さまざまある技術の中で重要とされる
フォーカスが変わってきているだけであって、
コンピュータの基本的な原理原則というのは
この50年くらい変わっていません。
だから、コンピュータサイエンスの基礎的な知識を持っていると、
最新の技術が出てきても体系の中で理解できるので、
非常に効率が良い。惑わされずに済むんです。
逆に表面的なことだけを学んでいると、
なかなか頭に入ってこないということがあり得ます。』
ハードウェアやソフトウェアのスペックは日々向上していますが、
コンピュータの基本的な原理原則は、殆ど変化がありません。
その基礎的な知識を深めておくことで、
新しい技術を体系の中で理解出来き、直ぐに適応できるようになります。
本当のエンジニアの声というのは、本当に的確で心に響きます。
何処かのエセインフルエンサーとは大違いです。
逆張り。
エセインフルエンサー界隈では、
『自分と同じ事をすれば、成功できますよ~』とか、
『こうすれば、ラクして稼げますよ~』とか、
『プログラミングで月収○○万円は簡単です!!』
とか声を大にして喧伝していますが、良く考えてみてください。
あなた以外にも、同じように聞いていて実行しようとしている人が、
ネットの中にはゴロゴロ転がっているということを・・・
同じことをする人が多ければ多いほど、競合相手は増えるのではないですか?
まつもとさんは、違う見方をしています。
『希少価値がある方が値段は高くなるわけだから、
少ない方がむしろいい。求人数が多いということは
他の人もみんなそこへ行くということだから、
希少価値はない。
そんなに自分を安売りする必要はないでしょう。』
エセインフルエンサーが喧伝していることは、
多くの人の目に触れているので、同じことをやったとしても、
本当に稼げるようになるかは疑問です。
本当に自分の技術で稼ごうと思うなら、
希少価値があることを見つけて、
その分野の技術を習得するべきではないでしょうか?
みんながやってるから、あの人が言ってるからではなく、
これにはどのような価値があるのかを考える事が大切です。
まつもとさんの記事は、本当に勉強になるので、
最後まで熟読することをオススメします。
以上、お読みいただきありがとうございました。